株式会社ベテル ハドソン研究所

赤外カメラを用いたCFRP内部の炭素繊維状態(配向角・配合ムラ)の評価手法

技術分類:
[ 検査・分析 ]
取扱商品:
[ 装置・設備 ] [ サービス ]
キーワード:
[ CFRP ] [ CFRTP ] [ GFRP ] [ 熱伝導率 ] [ 繊維配向 ] [ 評価 ] [ 赤外カメラ ] [ 配合ムラ ] [ 配向強度 ] [ 配向角 ] [ 非接触 ] [ 非破壊 ]

提案技術のポイント

赤外カメラを用いて、CFRP内部の繊維状態(おもな配向角、配合ムラ)を非破壊・非接触で評価する手法を開発。
現在は、受託測定を実施中である。

効果

CFRP内部の局所的な繊維配向角の定量化および繊維配合量の相対比較が可能。

従来技術

<X線CTを用いた評価方法>

・検査に時間がかかる
・試料サイズに制約がある
・樹脂と炭素繊維のコントラストが低く判別しづらい
・繊維1本1本が詳細に観察できるが、平均的な配向データはわかりにくい
・データ量が膨大なため、数値化が困難

新技術

<赤外カメラを用いた評価方法> 炭素繊維と基材の熱伝導の違いから、炭素繊維の配向や量を数値化。1点1分の高速測定が可能。

半導体レーザでスポット的に試料表面を周期加熱し、赤外カメラで熱の移動を検出することで、加熱点からの全周囲方向についての面内方向の熱伝導率を測定。測定データを「繊維配向同定法」により繊維密度分布関数でフィッティングをおこなうか、極座標グラフを⽤いてグラフ化し楕円フィッティングをおこなうことで、繊維配向状態を定量化することが可能となった。

■ ダンベル型CFRTP試料の繊維配向
試料の両側から樹脂を流し込んだ試料。中央部分で樹脂同士がぶつかり合う箇所を測定した。
熱が伝わる速度(熱拡散率)は、繊維の含有量や向きにより異なるので、全方位の熱拡散率の分布を測定することで、繊維の配向分布を明らかにすることが可能。
■ CFRTP材の炭素繊維配向分布
同装置により、試料内を10mmピッチでの分布測定をおこなった結果、樹脂の流れに沿って炭素繊維が配向していることが確認できた。

■ 熱拡散率と繊維含有量および繊維強度との相関
熱拡散率・繊維含有率・機械強度は、互いに相関がみられることが確認できた。
熱拡散率を把握することで、繊維状態を把握でき、さらに機械強度を把握することが可能になる。

技術の展開・連携

開発進度 開発完了 (2年11月完了予定 進捗状況85%)
知的財産権 有り
共同研究者(役割) 名古屋大学大学院工学研究科 長野方星教授
(役割:基礎技術および応用方法の確立)
活用例 自動車部品、航空機機体、スポーツ用品 など
技術課題・制約 ユーザの要求に合ったアウトプット、データ解析時間の短縮、3次元形状の対応
必要な連携先 CFRP,CFRTPの品質向上技術を開発されている企業
繊維配向を考慮してCFRP,CFRTPの設計をされている企業
技術のWEBサイトhttps://hrd-thermal.jp/measurement/fiber.html

シーズの問合せ先

部署・担当者ハドソン研究所・大槻・粟野
住所〒300-0037 茨城県 土浦市桜町4-3-18 土浦ブリックビル1階
連絡先 TEL: 029-825-2620
FAX: 029-307-8451

企業・機関概要

所在地〒300-0036 茨城県石岡市荒金3-11
連絡先 TEL: 0299-23-7411 FAX: 0299-24-4710
資本金・従業員数等4,800万円・100人
生産品目医療機器 / 電子部品 / 測定機械
主要取引先放熱部品製造メーカー
海外拠点ベトナム
認証取得ISO9001,14001
企業・機関のWEBサイトhttps://www.bethel.co.jp/

更新日:2020年3月30日